「タダイマトビラ」を読んで

「コンビニ人間」を読んで社会に対する見方が変わった。読み終わって本を閉じた瞬間からもしかしたらあの人もそういう感覚を持っているのではないか向ける視線が変わってしまったり、世間の同調圧力に敏感になってしまったり。

かなり影響を受けた作品だった。

「コンビニ人間」を読んで

2020-01-28

さらに主人公に共感でき、ストーリーも日常的な内容ながらおもしろく、人間性のおかしな部分について考えさせられもした。

その著者がそれ以前に書いたのがこの「タダイマトビラ」である。

またあの衝撃がほしい、欲求を満たすために本作品を手に取った。

表現が独特

前回の作品もそうであったが、表現が独特である。家族に対する欲求を満たす自慰行為を「カゾクヨナニー」と表現していて、かなり独特な感性がうかがえる。

それが嫌なかんじではなく、むしろここちいいから不思議である。

ここまで作品の良いことを話しているが、決してこの作品を評価したいわけではない。

コンビニ人間とは違って最初から作品にひきこまれることはなかった。正直、序盤の展開はつまらなかった。

”アリス”が出てくるまでは「この本買ったのは、ミスだったかな」と思っていた。

特急「村田ワールド」に置いてかれる

ただ、そこから村田ワールドにハマっていく。

前作と同様にまたしても主人公は常識からハズレている。カーテンに語りかけたり、実母に対しての見方が普通と違う。

その主人公が高校生となり、大学生と付き合うところから本をめくるスピードが上がってゆく。

そのスピードが落ちることなくクライマックスまで私を連れて行ってくれた。しかし、最後の最後で村田ワールドが全開すぎてついていけなかった。

完全においてけぼりである。

読む人にとっては意味不明の終わり方。消化不良で不満をもらす読者もかなりの数いるだろう。

この小説の解説を書いていた人は、大絶賛していた。なぜ賞を受賞しなかったのかと怒りをあらわにするほどに。

しかし、わたし個人の感想を言わせていただければ、賞を取れなくても納得といったところ。序盤の展開がスローだったし、最後はスピードを上げ過ぎて特急電車から投げ飛ばされたのだから。

この小説はアリス登場までよんでから、おもしろさがやっと伝わる作品だ。

タイトルコンビニ人間
著者村田 紗耶香
出版文春文庫
出版日2018/9/4
評価

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choco1120

eスポーツライター 老若男女だれでもeスポーツを楽しめるようにをモットーにeスポーツ関連の記事を執筆しています。他にはゲーム動画や選手をかっこよく撮るカメラについても書いています。