クリームパスタ|青野原キャンプ②

あたたかいチーズの香りで口に入れた瞬間からおいしさがわかる。

キャンプをする前から夕食のメニューだけは決めてきた。それに必要な食材をキャンプ場に来る前に寄ってきたスーパーで食材を購入し、準備万端のはずだった。

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2019.11.12

事前に買っておいた新しい焚き火台を使って、自前のコッヘルで調理しようとしていた。が、焚き火台の形は六角形でその形に合わせて網が上にだけ。鍋を火にかけてオリーブオイルを底にしいて、ガーリックでベーコンとほうれん草をいためる。このころになると焚き火台のなかの薪が燃え尽きてしまったので、追加で薪を投入しようとしたが、網を外さなければいけない。

鍋をどかし、網を外してから薪を投入する。まきに火が回ったら網をセットして鍋を元に戻す。ただこれだけのことと思うが、これが結構面倒で、火の調整をしようとするたびにこの工程が必要になってくる。

誤算だった。これほどまで薪が燃え尽きるのが早いとは思っていなかった。焚き火台を事前に使ってみてある程度使い方を知っておくべきだったと準備不足な感があった。

薪の投入を3,4回したころに牛乳を入れ沸騰させる。

やはり面倒だ。

クリームパスタ

そんなこんなしてパスタを入れ待つこと10分。パスタを少し食べてみてコリッとしなくなるほど火が通ったら、あとは塩コショウと仕上げのチーズを投入し、クリームパスタのできあがり。

「口に入れる前からおいしい」

木製のすこし底のふかい器に盛りつけて食べた彼女の第一声。やはり料理をして一番うれしいのは食べた相手が喜んでくれること。食べながらついつい笑顔になった表情を見ていると心からあたたかい気持ちがあふれてくる。

外ごはん効果で家で食べるより数倍はおいしく錯覚しているのかもしれないが、確かにおいしかった。細目のパスタにクリームととけたチーズが絡み合い、時折出てくるカリカリのベーコンが良いアクセントになっていた。

クリームパスタ以外の夕飯は簡素なもので、ソーセージとオクラの漬物。

他にもベーコンを使ったアヒージョをつくろうと考えていたが、もうすでにお腹がいっぱいになってしまい、翌朝の朝食にまわすことになった。

ふたりの将来

お腹が満たされたわたしたちは焚き火とランタンの灯りをなんとなく眺めながらお酒を楽しんだ。あたりはすでに暗く、タープの向こう側には星がちりばめられている。前にあるはずの川が見えず、川の音が水音としてではなく、夜そのものが音をだしているような不思議な響きとして届いてくる。

なにかについて語り合うにはピッタリな空間だった。わたしたちは素敵な環境でふたりの将来の話をしていた。

いましている仕事が将来どうなっていくのか、10年後どんなことをしているのかとか、自分たちの未来について想像しながらやりたいことを語りあう。焚き火の日を見つめ、薪をいじりながら、ゆったりと心が穏やかなで心臓がすこし下に下がったような感覚。普段は真面目に話せないような将来のことについて話せるのは、キャンプに来てこんな心が安らぐ環境があるからだろう。

テントの中のあたたかさ

ふたりとも語りつくした。まぶたが重くなってきたので、テントで寝ることにした。

秋キャンプということで、圧倒的な寒さを想定しいつも使っている寝袋ではなく、暖かさを感じる裏地に起毛がほどこされているもの買っていた。寝袋の下にはマットと毛布を敷き底冷えしないよう対策しておいた。

外気温は6度とだいぶ寒さを感じる秋の夜だったが、コールマンのテントの中はそれほど温度が低くなく快適なものだった。

寝る前にも仲良くくだらない話をしていた。寝袋の暖かさで眠気が誘ってきた。

そしてわたしは、クリームパスタをふるまうパスタ屋さんをやろうかな、などと考えながら、夢の世界へと旅立って行った。

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